エポスカードの債務整理をするには、まずどの債務整理がいいのか考える必要があります。債務整理の手続きには、[ 任意整理・個人再生・自己破産 ]の3種類があり、どれが最善の方法かは、借金の総額や期間、収入などの状況で異なります。
とにかく家族や職場には知られずに解決したいです。
このページでわかること
債務整理とは!?
債務整理とは、国が認めた借金問題を解決するための手続きのことで、借金を減額させたり、支払いに猶予を持たせることで借金生活から解放されることを目的としています。
任意整理とは?
任意整理は裁判所を通さずに行う手続き方法で、利息のカットや返済期間の延長について弁護士が賃金業社に交渉することです。
現状の負担を軽減することはできますが、あくまでも任意なので大幅に減らすことはできず、元金を36回~60回程度で分割返済していくことになります。
任意整理を行うには、継続的な安定した収入が見込めることが条件です。
メリット
・裁判所を通さなくて済む
・家族や職場にバレることがない
・手続きする借金(債務)を選ぶことができる
・財産(家や自動車)を手放す必要がない
デメリット
・一定期間、新たな借り入れやクレジットカードが利用できない
・借金を減らせる額が小さい
・信用情報機関に記録が残る
裁判所を通す必要がないため、準備する書類も多くはなく取り掛かりやすい手続き方法が、この任意整理です。
ポイント
- 今後の利息をカットする
- 毎月の返済額を下げる
- 完済までの返済総額が減る
- 債務整理の90%以上は任意整理をしている
個人再生とは?
民事再生の中に、個人が利用する[個人再生]というものがあり、裁判所を通して手続きを行います。
裁判所を通すため、家族の収入証明や家計の収支などを提出する必要があり、家族にバレずに...というわけにはいかないかもしれません。
借金総額によって、1/5から最大で1/10程度にまで返済総額を減らし、残高を原則3年間(場合によっては5年間)で分割して返済することになります。住宅ローン以外のローン(借金)が全て対象になるため、車やバイクなどローン返済中のものは、手放すことになるかもしれません。(これが、債権を選べないということです。)
個人再生を利用するためには、①住宅ローンを除き借金の総額が5,000万円以下であること ②継続的な安定した収入があることが条件です。
メリット
・住宅ローン返済中でも家を残すことができる
・任意整理よりも借金を減らせる額は大きい
デメリット
・裁判所を通して行う
・家族にバレる恐れあり
・個人再生を利用するには条件がある
・手続きする借金(債務)を選べない
・一定期間、新たな借り入れやクレジットカードが利用できない
・信用情報機関に記録が残る
・官報(日本が発行している機関紙)に住所や氏名等が掲載される
任意整理を行ってもなお、返せない額の借金が残っている、自己破産はしたくない、住宅は残したいという人に向いている手続き方法が、この個人再生です。
ポイント
- 債務が概ね1/5に圧縮される
- 手続きが複雑で一定の要件がある
- 住宅ローンがある人は住宅が残せる
自己破産とは?
自己破産とは、裁判所を通して行う手続き方法で、全ての借金を帳消しにすることです。この手続きをすると、最低でも5年間は借金ができません。
任意整理や個人再生とは違い、無職で収入がない人でも利用できます。
自己破産期間中は、保険外交員、警備員、宅地建物取引主任者、証券外務員などの資格を使った職業に就くことができないという制限があるほか、住宅や自動車など価値のある財産を失うことになります。
メリット
・借金がゼロになる
デメリット
・裁判所を通して行う
・家族や職場にバレる可能性がある
・手続きする借金(債務)を選べない
・一定期間、新たな借り入れやクレジットカードが利用できない
・財産(住宅や車)を手放すことになる
・信用情報機関に記録が残る
・官報(日本が発行している機関紙)に住所や氏名等が掲載される
このように、手続きをすれば借金をゼロにしたり減額できるわけですが、良いことばかりではなく、債務整理の種類によっては、職業や資格に制限があったり、財産を全て失うというデメリットがあるという事を忘れてはいけません。
ポイント
- 支払いが不可能な場合に認められる
- 債務の支払いが免除される
- 裁判所を利用した法的整理
債務整理の特徴まとめ
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
裁判所を通す必要がある | × | 〇 | 〇 |
家族や職場にバレる可能性がある | × | △ | 〇 |
新たな借り入れやクレジットカードが利用できない | 〇 | 〇 | 〇 |
財産(住宅や車)を手放すことになる | × | △ (車などローン返済中の場合は手放す可能あり) |
〇 |
信用情報機関に記録が残る | 〇 | 〇 | 〇 |
官報に掲載される | × | 〇 | 〇 |
手続き期間は? | 約1ヵ月~3ヵ月 | 約6ヵ月~12ヵ月 | 約3ヵ月~12ヵ月 |
返済する借金の残額 | 払い過ぎた利息分のみの減額 | 1/5~1/10(最大) にまで減額 |
ゼロ |
エポスカードの債務整理の仕方
返済に困ったときの対処法として債務整理があることを説明しましたが、いざ債務整理をしようと思ってもやり方がわからないでは困ってしまいます。
そこで、どの手続き方法でどのようにするのか、やり方や手順を詳しく説明していきたいと思います。
エポスカードの任意整理に向いている人とその手順
任意整理は、借金の利息分をカットし、元金を36回~60回程度(原則3年間)で分割返済していくことになります。
手続きをした後も利息分以外の借金が残るので、任意整理は、借金の金額が大きくない人が向いています。
任意整理の手順(手続き期間は約1ヵ月~3ヵ月)
- 債権者(銀行、信販会社、消費者金融など)に受任通知を送付
- 取引履歴の開示請求
- 引き直し計算
- 債権者との和解交渉
- 合意書作成
- 支払いの開始
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はてな
受任通知とは、
「 弁護士が債務者の代理人となって債務整理手続きを行います」という事を債権者に知らせる為の通知。 債権者(銀行やクレジット会社、消費者金融など)に受任通知が到着した時点で、督促や取り立てが止まり、返済も一旦ストップします。
取引履歴とは、
今までの借入れや返済履歴のことです。取引履歴の開示は、受任通知と同時に要求します。取引履歴の開示までは、早くて2~3週間、遅くて2ヶ月かかることもあります。
引き直し計算とは、
利息制限法に照らして利息の計算をし直し、借金の残高を調べ直すことです。
エポスカードの個人再生に向いている人とその手順
個人再生は、借金の総額を減らし残額を分割返済していくことになります。
任意整理よりも借金の総額を減らすことができる方法です。
住宅ローン以外の借金が5,000万円以下で持ち家を失いたくない人、任意整理では借金問題が解決できそうにない人向けです。
個人再生の手順(手続き期間は約6ヵ月~12ヵ月)
- 債権者(銀行、信販会社、消費者金融など)に受任通知を送付
- 個人再生の申し立て、取引履歴の開示請求
- 個人再生委員の選任
- 債権額の調査、確定
- 再生計画案の提出
- 支払いの開始
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エポスカードの自己破産に向いている人とその手順
自己破産は借金を帳消しにしてもらうことです。
債務整理の中でも自己破産は最終手段です。任意整理や個人再生をしてもなお借金問題が解決しない場合に、自己破産へ踏み切るのです。
なので、自己破産に向いている人は、多額の借金をあちこちから借りている人、今後の安定した収入が見込めず返済のあてがない人です。
自己破産の手順(手続き期間は約3ヵ月~12ヵ月)
- 債権者(銀行、信販会社、消費者金融など)に受任通知を送付
- 自己破産の申し立て
- 免責審尋(めんせきしんじん)
- 免責許可
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債務整理に必要な書類は?
債務整理の種類によって必要な書類は違ってくるので、弁護士に聞いて準備するのが一番ですが、だいたいの予想される必要書類を記しておきます。
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
(1)申立書 | 〇 | 〇 | 〇 |
(2)陳述書 | 〇 | 〇 | 〇 |
(3)手元にあるエポスカードのカード | 〇 | 〇 | 〇 |
(4)住民票 | 〇 | 〇 | 〇 |
(5)印鑑 | 〇 | 〇 | 〇 |
(6)債権者一覧表 | 〇 | 〇 | 〇 |
(7)預貯金通帳 | 〇 | 〇 | 〇 |
(8)給料明細・源泉徴収票 | 〇 | 〇 | 〇 |
(9)不動産関係 | × | 〇 | 〇 |
(10)自動車・バイク関係 | × | 〇 | 〇 |
(11)保険関係 | × | 〇 | 〇 |
(9)不動産関係の書類
・不動産登記全部事項証明書
・固定資産評価証明書
・被担保債権の残額を表すもののコピー(住宅ローンや担保ローンの残額が分かる資料)
・競売開始決定正本,期間入札の通知書,配当表のコピー
・被相続人(亡くなられた方)の出生から死亡までの戸籍(除籍)謄本
・不動産売買契約書及び売買代金の使途明細書コピー
・遺産分割協議書コピー
・相続放棄申述受理証明書コピー
(不動産がない場合)
・無資産証明書又は課税台帳未登録証明書
(借家、駐車場を借りている場合)
・賃貸借契約書(全部のページ)コピー
(10)自動車・バイク関係の書類
・車検証コピー
・自賠責証明書のコピー
(11)保険関係(生命,医療,年金,損害などに加入している場合)の書類
・保険証書コピー
・解約返戻金予定額証明書
(12)株関係の書類
・有価証券等の評価額(時価)が分かる資料
(13)現在就職している場合
・退職金の試算書又は退職金がないことの証明書
(14)動産関係(貴金属品・美術品等がある場合)の書類
・貴金属品・美術品等の現在の価値が分かる資料(査定書など)
(15)税金関係(税金や社会保険料等の滞納がある場合)の書類
・滞納金額が分かる資料のコピー
裁判所から事件に関する書面が届いている場合は、訴状,判決正本,支払督促正本,差押命令正本などのコピー
※過去2年以内に過払金を回収した又は回収見込みがある場合は、過払金の回収内容が分かる資料コピー(取引履歴,引直計算書,和解書など)が必要です。
債務整理でラクになりませんか?
任意整理、個人再生、自己破産どの債務整理も実際に手続きをしていくには、たくさんの書類が必要になりますが、書類を準備していなくても弁護士に相談することは可能です。まずは、受任通知で支払いの督促や返済を一旦ストップさせましょう。
弁護士に相談すれば、すぐに債権者(銀行、信販会社、消費者金融など)に受任通知を送付してくれるので、これ以上支払いを続けていくことが厳しいと感じたときは、悩み続けずに、ご相談ください。
まとめ【エポスカードの債務整理をするには?】
借入先がエポスカード以外にもある場合、エポスカードだけを選んでということができません。
どういう事かというと、債務整理の種類によっては、債務者を選べないものがあるからです。
任意整理は債務者と弁護士とが直で話し合いをするので、整理したい債務者を選ぶことができます。これとは違い、個人再生や自己破産は、裁判所を通しますよね?なので、こちらから、債務者を一つに選ぶことができず、全債務者が対象になるわけです。
エポスカードの債務整理をしたいと考えたときは、このようなことも念頭に置いて、専門家に相談されてください。